音声ガイドは株式会社カセットミュージアム

名古屋城本丸御殿は、江戸時代、狩野派の絵師たちによる見事な障壁画で彩られていました。 天井絵には植物が多く描かれており、江戸初期の文化を今に伝える貴重な資料となっています。 尾張の絵師が継承してきた花鳥画をルーツとして、その伝統が西洋植物学と融合し、ボタニカルアート、ジャポニスム、そしてアール・ヌーヴォーへとつながっていった流れをたどります。 ナビゲーターは声優・井上悟さんです。

名古屋城本丸御殿は、江戸時代狩野派の絵師たちによる見事な障壁画で彩られていました。
戦争による空襲で名古屋城のほとんどは焼失してしまいましたが、焼失を逃れた天井絵には植物が多く描かれており、江戸初期の文化を今に伝える貴重な資料となっています。

19世紀には医薬を扱う本草学が発達し、本草学者たちは西洋の植物解剖学を学びつつ、狩野派の絵画表現と顕微鏡などで観察する方法とを組み合わせ、独自の植物画を描くようになりました。

天井板や復元模写を展示し、当時の絵画様式や色彩感覚を紐解きます。
またシーボルトに「余は圭介氏の師であるとともに圭介氏は私の師である」と称された尾張の本草学者、伊藤圭介の実像にも迫ります。

植物をめぐる、めくるめくドラマが広がる物語をナビゲーター・井上悟さんと一緒にたどりましょう。