時は12世紀末、武家の台頭によって世の中は大きく動いていました。治天をめぐる男たちの野望、その陰で、引き裂かれる恋人たち、父と子、母と子…
ひとときの栄華の誇った平家の拠点・六波羅をはじめ、東山に残る『平家物語』ゆかりの地をご案内します。
平安末期の移りゆく時代の栄枯盛衰を描いた『平家物語』。
その舞台のなかから、八坂神社近くに今も残る忠盛燈籠、建礼門院ゆかりの長楽寺、平家一門の邸宅が建ち並んだ六波羅、そして後白河法皇の法住寺御所へ。
枝垂れ桜で有名な円山公園。その昔、この一帯は、真葛やすすき、茅、萩などが一面に広がる原野であったため、真葛ヶ原と呼ばれていました…。
愛する子も母も冷たい海の底に消え、ただ一人、京都に連れ戻された建礼門院徳子は、長楽寺で一族の菩提を弔いました。
平安末、一大権勢を誇った平家の屋敷が建ち並んだ六波羅の地。平家物語の世界へご案内しましょう。